【アイオワの奇跡】ブレンダがデイビッド/家族/ジェインに宛てた手紙に感動!ラジオ局『KSTZ』も協力!

こんにちは。NALです！

今回は2013年、アメリカにあるアイオワ州で起きた奇跡の物語を取り上げます。

あなたはブレンダ・シュミッツさんという女性をご存知でしょうか？

恐らく、日本で彼女の名前はほとんど知られていないでしょう。
彼女は歌手や女優といった著名な人間ではなく、ただの一般人です。

しかし、彼女の住んでいたアイオワ州を含め、アメリカでは彼女は広く名の知れた一般人なのです。

“有名”な”一般人”と表現すると、ややぎこちなく聞こえるでしょうか？

彼女が一般人でありながら、アメリカ全土から注目を浴びるきっかけとなった”事件”がありました。
それは聴く人の胸を打つ、心温まる素晴らしい事件だったのです。

果たして彼女の起こした素晴らしい事件とは一体何だったのでしょうか？

今回は全米を感動の涙で埋め尽くしたブレンダ・シュミッツさんについて調べてみました！

ブレンダが家族に宛てた手紙

ブレンダさんは愛する夫・デイビットさんと4人の息子に囲まれて暮らす一般の主婦でした。

※左からMax、Carter、Josh、Justin。

愛する家族とともに過ごす時間は他の何物にも代え難い幸せな時間だったのです。

そんな幸せに浸る彼女を嘲笑うかのようにある不幸な出来事が襲ってきました。

普段と変わらない生活を送っていた彼女ですが、ある日、お腹に痛みを感じたのです。

不審に思った彼女はすぐさまかかりつけの産婦人科を受診。
そこで知らされたのは受け入れがたい驚愕の事実でした。

医師の診断により、彼女の病名が『卵巣がん』だと判明したのです。

しかも、彼女のがんは既にステージ4まで進行していることも発覚し、余命数ヶ月の命を宣告されてしまうのです。

これまで私生活では一切怒ることがなかったというほど温厚な彼女でしたが、この時ばかりは人目をはばからずに取り乱したと言います。

｢4人の子供たちが大きくなる様子を見届けることはできない｣

医師からの余命宣告を受けて、彼女はそう直感します。
特に彼女が気にかけていたのは末っ子であるマックス君の存在でした。

当時の彼はわずか2歳。
母親の存在と愛情が絶対に必要な時期です。

ところが、彼女には息子の大切な時期に一緒にそばにいてあげることができません。

募りに募る息子たちへの愛情と自身の無力に対するやるせなさ。

彼女が人目をはばからずに取り乱したのは、相反する2つの感情がその胸の内で大きく爆発したからなのかもしれません。

しかし、時間が経過するにつれて彼女は次第に自分の置かれた状況を受け入れるようになりました。
そんな彼女が真っ先にしたことは自身の気持ちを手紙にしたためることだったのです。

彼女は自分の気持ちを綴った手紙を書き記すとそれを”ある方法”で最愛の夫・デイビットに宛てました。

この時、彼女が用いた”ある方法”がその後、大きな感動を生むことになったのです。

その”ある方法”とは、彼女の住むアイオワ州にある地方ラジオ局『KSTZ』宛てに手紙を送るというものでした。
一体、彼女はなぜ地方のラジオ局に手紙を送ったのでしょうか？

アイオワ州にある地方ラジオ局『KSTZ』とは？

彼女が地方ラジオ局『KSTZ』に手紙を送った理由は同局で開催されているある企画にありました。

同局は毎年クリスマスの時期になると｢クリスマスの願い｣という企画を行っていました。
この企画の内容は、リスナーから募集した”願い事”からひとつを選び出し、その願いを叶えるというもの。

彼女はこの企画の大ファンであり、毎年欠かさず視聴していました。

彼女が同局に手紙を送った理由。
それは家族に対する彼女の”願い事”を叶えてもらうためだったのです。

彼女がこの手紙を書いたのは2011年8月3日のこと。
それから約1ヶ月後、彼女は懸命の治療も虚しく息を引き取りました。

彼女の死後、手紙が無事に同局へと届けられることになりましたが、それは2013年12月のことでした。
一体なぜこれほどの空白の期間が存在するのでしょうか？

実はその裏には彼女の溢れんばかりの愛情が関係していたのです。

ブレンダを失ったデイビッドに新しい恋人ジェインが

手紙を書き終えたブレンダはそれをひとりの友人に託しました。

彼女がそうした理由には夫デイビッドに対する深い愛情があったからこそでした。

2011年9月、ブレンダはこの世を去りました。
最愛の妻を失った悲しみに押しつぶされそうになるデイビッドでしたが、その1年後にある女性と運命的な出会いを果たします。

その女性の名前はジェイン・エイブラハムさん。

彼女は2人の子供を持つシングルマザーでした。

運命に導かれるようにして2人の仲は深まり、次第に交際へと発展します。

そして、この時期を見計らっていたかのようにブレンダから手紙を託された友人はそれを『KSTZ』へと送ったのでした。

なぜ、このタイミングで手紙を送ったのか？
それは生前のブレンダさんが次のように語っていたからです。

｢デイビッドがこれから共に暮らしていくことになる素敵な女性が現れるまで預かっておいて｣

先ほど、ブレンダさんが手紙を同局に送ったのは家族への願い事を叶えてもらうためだとご説明しました。
つまり、彼女の言う”家族”には新しい伴侶であるジェインさんも含まれていたということです。

夫や子供たちだけではなく、新しい奥さんにまで愛情を注ぐ彼女の人柄には敬服します。

かくして同局に届けられた手紙ですが、そこには3つの願い事が記されていました。

ブレンダが残した3つの願い

彼女が手紙に書き記した3つの願いとは次のようなものです。

（１）新しい婚約者に向けてのメッセージ

（２）素晴らしい思い出となるような家族全員での旅行

（３）自分の世話をしてくれた医師・看護師の方々へのお礼

ブレンダさんはこれら3つを願い事として手紙にしたためました。

この手紙が送られてきた同局は早速デイビッドさんにコンタクトを取りました。
突然、ラジオ局に呼びつけられたデイビッドさんは訝しがるばかりですが、番組スタッフはそんな彼を前にして手紙を読み上げたのです。

当初は訝しがっていたデイビッドさんですが、この手紙が今は亡きブレンダさんからのものだと知ると彼は大粒の涙を流しました。

ブレンダさんの深い愛情が時を超えて伝わった瞬間でした。
この時、デイビットさんは彼女の愛を再確認したのです。

また、手紙には3つの願い事の詳細が記されていました。

（１）新しい婚約者に向けてのメッセージ
⇒4人の子供を持つことになる新しい母親に思い切りリラックスできる時間を与えて欲しい。
　彼女を笑顔にしてあげて。

（２）素晴らしい思い出となるような家族全員での旅行
⇒家族みんなにはまるで魔法のような素敵な旅行に出かけて欲しい。

（３）自分の世話をしてくれた医師・看護師の方々へのお礼
⇒私のがんを治療してくれた『マーシー・メディカル・センター』の方々にはご馳走たっぷりのパーティーを贈りたい。

深いに愛に包まれた手紙を受け取った同局はスポンサーからの協力を得、ブレンダさんからの願い事を全て叶えることにしました。

同局の全額負担で家族全員はディズニー・ワールドに招待されました。

また、子供たちの面倒を見る忙しいジェインさんにはエステがプレゼントされます。

そしてブレンダさんを最期の最期まで懸命に治療し続けたマーシー・メディカル・センターのスタッフにはレストランから豪勢な料理が振舞われたそうです。

夫や息子たちだけではなく、顔すらも知らないジェインさんを”家族”の一員として想う彼女の深い愛情がこれらの願いを叶えさせたのでしょう。

ブレンダさんがこの世を去ってから3年後の2014年8月30日。
デイビッドさんとジェインさんはめでたく夫婦となりました。

ジェインさんはブレンダさんの子供4人に加え、自身の子供の2人合わせて6人の母親となっています。

ブレンダさんの手紙を読んだ時、彼女はその時に心境を次のように語っています。

ブレンダさんの深い愛は今もデイビッド一家を優しく、そして温かく見守っていることでしょう。