【Pray for parisの意味とは?】Facebookのトリコロール設定に批判の声

こんにちは。NALです！

今回は『トリコロール』を取り上げます。

トリコロールと聞くとフランスの国旗を想起される方が多いのではないでしょうか？

2015年11月16日現在、フランスは11月13日に発生した同時多発テロを受けて壊滅的な打撃と計り知れない悲しみに直面しています。

日本を初め世界各国の国々がフランス支援を表明しました。
今回のテロで亡くなられた犠牲者の方々に哀悼の意を示すとともに卑劣なテロに決して屈しない決意も表しています。

それを示すように世界各国がフランスの象徴とも言える「青」「白」「赤」に彩られたトリコロールカラーを様々なシーンでフィーチャーしています。

我が国日本では11月15日の夜に東京タワーがトリコロールカラーにライトアップされました。
この他にもアメリカやドイツなどでも有名な建造物をトリコロールカラーにライトアップする試みがなされ、世界が一丸となってフランス国民とともに在ることを力強く訴えました。

また、企業単位でも同様の取り組みが行われています。

例えば、Youtubeやamazonでは企業のアイコンをトリコロール一色に染めています。
また、Facebookでは11月14日からプロフィール写真にトリコロールを重ねるカスタマイズが実装されています。

Facebookを利用されている方であれば、その光景を一度くらいは目撃したことがあるのではないでしょうか？

テロの標的となったフランス・パリでは厳戒態勢が敷かれており、市民は外出さえもままならない状態。
今回、Facebookが新たに実装したカスタマイズは悲嘆に暮れるパリ市民を勇気づけるための取り組みと言えます。

しかし、一連の出来事を否定的に見る風潮も存在しています。

果たしてその批判の理由とは・・・

今回はパリ同時多発テロを受けて世界中が一色に染まったトリコロールについて調べてみました！

トリコロールの意味を知る！Pray for Parisとは何？

目下、世界中を一色に染めているトリコロールですが、これにはどのような意味があるのでしょうか？

トリコロールは本来、フランス語で”Tricolore”と表記します。
その意味は”三色”を表します。

その名の通り、フランスの国旗は”青・白・赤”の”三色”で彩られていることが分かります。

しかし、これはフランス国旗のみを指すものではありません。
これに該当する主な国旗には次のようなものがあります。

〈イタリア〉

〈ベルギー〉

〈メキシコ〉

これらも世界的に有名な”三色旗”です。
一般的にトリコロールといえば、フランスの国旗を指す場合がほとんどですが、この言葉はフランス固有のものではないということです。

トリコロールカラーとして世界的に最も有名なフランス国旗ですが、それぞれの色には意味が込められているそうです。
色の解釈には諸説ありますが、あくまで世間一般での解釈は以下の通りです。

青：自由

白：平等

赤：友愛

この説が生まれたのはフランス憲法が国の標語を「自由・平等・友愛」と定めていることに由来しています。
ただ、この標語が国旗の三色に充てられているという明確な根拠は存在しないため、この説を俗説とみなす声も存在しています。

ちなみに今回のパリ同時多発テロを受けてトリコロールと共に世界中を駆け巡った言葉に『Pray for Paris』があります。

Pray forは「～のために祈る」という意味の動詞で直訳すれば、「（私or我々は）パリのために祈る」という意味になります。

よく混同されがちなものとして”Play”という単語があります。

我々日本人にとってはこちらの方が馴染みやすいため、ネット上で誤った表記が散見されますが、Playは「遊ぶ」という意味になるため、今回の主旨とは全くそぐわないフレーズですので注意が必要です。

直訳すれば「パリのために祈る」となりますが、紋切り型に考える必要などなく大切なのはパリの方々を想う気持ちです。
一例を挙げれば、「いつも側にいるよ」「場所は違うけど気持ちは一緒だよ」というニュアンスが込められているというわけです。

かつて日本が直面し、未曾有の被害をもたらした東日本大震災の際にも世界中から日本を案じる声が届いたことは記憶に新しいと思います。
その時、日本に向けられたメッセージが『Pray for Japan』でした。

今回は世界中がパリへ向けて愛の言葉を届けているということです。

Facebookのトリコロール設定に賛否の声

パリ同時多発テロを受けて世界中に灯されるトリコロール。

その灯火は現実世界にある建造物に始まり、ついにはネットの世界までも燦然と照らし始めています。
冒頭にもご紹介したFacebookがその最たる例でしょう。

今回の取り組みでパリ市民に大きな勇気を与えることができるかもしれません。
大きな悲しみを乗り越える力を与えるかもしれません。

そうした想いで今日もまたひとり、そしてまたひとりとトリコロールの火を灯す方がいることでしょう。

しかし、こうした一連の風潮に批判的な声も挙がっています。

もっともらしい社会的キャンペーンに安易にのっかっちゃう人をトリコロールさんと呼ぶようにします。

— take4it0 (@otosata)

皆でトリコロールにする前に考えなきゃならないことがありますよね。

— 田中 史生 (@f_tanaka630)

私は偏屈だから、「みなさ～ん、ご一緒に」みたいなノリがすごく苦手だ。都庁のトリコロールカラーのライティングとか、チッ！と思う自分がいる。

— Kotoえみ (@em54672emi)

FBのプロフィール画像をトリコロールにする意味がよくわからん。別に悪いとか否定する気はないんだけど、本当に悲劇の全貌を知ろうとしたり真剣に考えているのかな。流行りに乗っかっりたいだけじゃないのかな。

— ぱとら (@tnsk1o)

こうした意見があることをどのように考えるべきでしょうか。
「ただのアンチ」「せっかく皆が団結しているのに水を差す」といった意見も当然のことながらあります。

ただ、個人的にはそうした理由で反対意見を一蹴してしまうのもいかがなものかと思います。

各報道機関が伝えた通り、今回のテロは過激派組織『イスラム国』が関与しています。

このテロはフランスが中東やアフリカへの軍事介入を強める中で起こりました。
つまり、イスラム国からすれば、今回のテロ行為はイスラム諸国への不当な介入に対する”報復”だったとも解釈できます。

ただ、どんな理由があるにせよテロリズムが許されるわけがありません。

今回、イスラム国が自身の”正義”を貫くためにとったテロという行為は糾弾されてしかるべきです。

しかし、それと同時にフランスを含む欧米諸国もイスラム国支配地域やシリアへの空爆を加えていることも事実です。
また、その攻撃により、善良な市民が命を落とし、400万人以上が国を追われ、難民となっていることも事実です。

「正義の反対は悪じゃない。また別の正義なんだよ。」

そんな言葉をどこかで聞いた覚えがあります。
今回の一件もまさに正義と正義のぶつかりあいのように感じてしまいます。

今回のテロで犠牲になられた方を悼む気持ちを否定するつもりはありません。

しかしながら、フランスの攻撃によって命を落としている方々がイスラム側にいることも厳然とした事実。

その事実と向き合った時、世界中を一色に染めるトリコロールに疑問を感じてしまう自分がいます。

Facebookのプロフィールをトリコロールに変更するのも個人の自由です。
しかし、中にはそれに至る大事な過程がすっぽり抜け落ちている人間もいるかもしれません。

世界各国で大流行しているトリコロールに批判的な声を上げている方の理由はまさにそこにあるような気がしてなりません。

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