【片岡愛之助絶賛】上方歌舞伎の新星!上村吉太朗の経歴やプロフィールをWiki風に!

こんにちは。NALです！

今回は歌舞伎役者の上村吉太朗さんを取り上げます。

上村吉太朗さんは上方歌舞伎界の新星として将来を嘱望されている期待の歌舞伎役者です。

歌舞伎に明るくない人間からすれば、彼の知名度などなきに等しいでしょう。
しかし、同じく歌舞伎役者で知られる片岡愛之助さんをして”希望の光”とまで言わしめた人物だと言えば、彼の実力がお分かり頂けるでしょうか。

片岡愛之助さんといえば、2013年に放送されたドラマ『半沢直樹』でおねえ口調のエリート官僚役を好演したことで一躍脚光を浴びた俳優さんです。
その反響は凄まじく、『ブレイク俳優ランキング』（オリコン調べ）では2013年に3位、2014年には10位に名を連ねることになりました。

今後も歌舞伎、ドラマ双方での活躍が期待される彼が一目置く存在が上村吉太郎さんその人なのです。

現在の吉太郎さんは片岡我當（がとう）さんの下に入門し、上村吉弥（きちや）さんを師と仰いでいます。

〈片岡我當さん〉

〈上村吉弥さん〉

片岡我當さんとは、関西歌舞伎の復興に尽力し、現在の上方歌舞伎の礎を気づいた人物です。

吉太郎さんは一般家庭出身の身でありながら、その才能や将来性が認められ、我當さんの”部屋子”（へやご）として修行を積まれています。
上方歌舞伎において我當さんの部屋子となるのは片岡愛之助さん以来、実に28年ぶりとのこと。

偉大な人物の下で歌舞伎を学べるのもひとえに吉太郎さんの才能と不断の努力によるものなのでしょう。

今回は上方歌舞伎の新星、上村吉太郎さんについて調べてみました！

上方歌舞伎、部屋子とは？

吉太郎さんのプロフィールや経歴を紐解く前にまず冒頭でも述べた「上方歌舞伎」「部屋子」についてご説明致します。

まず、上方歌舞伎とは関西で生まれた歌舞伎を指す言葉です。

一口に歌舞伎と言っても、それには大きく分けて2種類あります。
それが関西（京都・大阪）で生まれた上方歌舞伎と江戸生まれた江戸歌舞伎です。

歌舞伎の歴史を辿ると、その発祥は安土桃山時代に生まれた出雲阿国歌舞伎とされています。
それから時代が流れ、江戸時代になると歌舞伎は大衆文化として世間一般に定着するようになったのです。

その後、歌舞伎の第一発達期と呼ばれる元禄時代に入ると、2つの都市で異なる特色を持つ歌舞伎が誕生することになりました。

それが前述した上方歌舞伎と江戸歌舞伎です。

両者の違いを一言で表せば、それは”作風”です。

上方歌舞伎は”和事”が中心であるのに対し、江戸歌舞伎は”荒事”が主な演目でした。

和事とは、登場人物の心情や物語に主眼を置いたものです。
一例として遊女との悲恋や心中ものなどが挙げられます。

現代風に解釈するならば、和事は恋愛ドラマと言えるでしょう。

方や荒事とは、読んで字のごとく荒々しい演目に主眼を置いたものです。
一例として弁慶の勧進帳などが挙げられます。

現代風に解釈するならば、荒事はアクションドラマと言えるでしょう。

こうして東西で異なる歌舞伎文化が発達を見せますが、どちらが優れているのかという話ではなく、単に作風の違いによって呼び名を変えているに過ぎないということです。

続いて部屋子についてですが、簡単に言えば、これは歌舞伎界のエリートを指す言葉です。

部屋子は小さい頃から歌舞伎俳優の下で芸について学ぶことができます。
しかし、最も重要な点は部屋子が学べるのは芸だけではないということです。

部屋子は師匠から歌舞伎についてはもちろんのこと、楽屋での礼儀や立ち振る舞いなども一から叩き込まれるのです。

いわば歌舞伎の英才教育と言えるでしょう。
しかし、この英才教育を受けられる人間はほんのひと握りの存在です。

こうした背景を踏まえれば、我當さんの部屋子として修行を積む吉太郎さんの凄さがお分かり頂けるのではないでしょうか？

上村吉太朗の経歴やプロフィールをWiki風に！

早速、彼のプロフィールを見ていきましょう。

2015年現在、14歳ながら上方歌舞伎役者として将来を嘱望される彼が歌舞伎の世界に足を踏み入れることになったのが4歳の時でした。

彼は我當一門である上村吉弥さんを師と仰いでいますが、実は彼の祖父と吉弥さんは同級生だったのです。
そんな祖父に連れられて我當さんの鑑賞教室に足を運んだことが全ての始まりでした。

祖父と吉弥さんが同級生ということもあり、特別に楽屋にまで通された彼はそこで歌舞伎独特の”こしらえ”を見て感動したと言います。

この”こしらえ”とは、舞台の化粧や着物の着付けのことです。

当時の彼は人見知りでいつもウルトラマンの人形を握りしめていたそうです。
しかし、吉弥さんの楽屋があまりにも心地よく、そのためウルトラマンの人形を楽屋に置き忘れて帰ってしまうほどだったと述懐しています。

その後、吉弥さんからの「お芝居は好きかい？出てみたい？」という一言がきっかけで彼の歌舞伎デビューが決まったと言います。

彼が歌舞伎界デビューを飾ったのは2007年5月のこと。
当時、わずか6歳でした。

彼が初めて演じたのはどんとろ大使の巡礼お鶴という役でした。
この舞台をきっかけに彼は現在の芸名でもある『上村吉太朗』の名が与えられました。

初舞台を踏んだ後も何度か歌舞伎の舞台に立ち、2009年に正式に片岡我當さんの下に入門することになりました。

現在では上方歌舞伎の一翼を担う者として数々の大役に抜擢され、めきめきと実力をつけています。

今後、上方歌舞伎を牽引する存在になるであろう彼の活躍に期待です！