【ナチュリエ ハトムギ化粧水回収】泡立つ原因(成分)のラウレス硫酸Na(界面活性剤)とは?健康被害や人体への影響、ロット番号について

こんにちは。NALです！

今回は2016年1月19日に発覚した『ハトムギ化粧水回収問題』について取り上げます。

今回、回収の対象となった商品は「ナチュリエ」が製造するハトムギ化粧水です。

回収処分の発端となったのはユーザーからの苦情でした。
販売元のイミュ株式会社によれば、ユーザーから次のような苦情が報告されていたようです。

「化粧水が泡立つ」

「使用感が異なる」

こうした声が相次いだため、同社は問題が報告されているハトムギ化粧水の成分調査を開始。
そして、2016年1月19日に原因が特定されたというわけです。

同社のHPによれば、問題が発生した商品については随時回収するとのこと。
不良製品を購入してしまったユーザーは同社のカスタマーサービスに連絡することで返品・返金できるようです。

しかし、今回の一件で回収された商品には一体どんな成分が含まれていたのでしょうか？
また、既に不良製品を使ってしまった方への健康被害などはあるのでしょうか？

今回は人体への影響や健康被害が懸念されるナチュリエのハトムギ化粧水について調べてみました！

ハトムギ化粧水回収の原因はラウレス硫酸Na（界面活性剤）という成分

ユーザーからの苦情で回収処分になったナチュリエのハトムギ化粧水ですが、その原因はある成分を誤って混入していたからです。

通常であれば、ハトムギ化粧水には「グリセリン」という成分が使用されるはずでした。
このグリセリンは保湿剤として配合されており、肌にうるおいを与えて乾燥を防ぐ目的があります。

しかし、今回のケースではグリセリンではなく全く別の成分が混入されてしまったのです。

その成分とは「ラウレス硫酸Na」と呼ばれるものです。
これはアニオン系界面活性剤の一種であり、その名からも分かる通り、これは洗浄剤のひとつです。

洗浄剤という性質上、ラウレス硫酸Naは強い洗浄力と脱脂力（脂を奪う力）を持ち合わせています。

そのため、ほとんどの場合、この成分は市販のシャンプーに多く含まれているのです。

しかし、市販のシャンプーに使用されているからといって安心・安全であるとは言い切れない部分があります。
なぜなら、その洗浄力の強さゆえに、頭皮にダメージを与えてしまう可能性もあるからです。

ラウリル硫酸Naとラウレス硫酸Naの違い

今回、ハトムギ化粧水に混入されたのはラウレス硫酸ですが、これと名前の似ている成分にラウリル硫酸というものがあります。

どちらも界面活性剤の一種であり、市販のシャンプーに使用されています。

しかし、両者にはいくつかの違いが存在します。

そのひとつが洗浄力の強さです。
前項でも触れたようにラウレス硫酸Naは強い洗浄力があるとお伝えしました。

ところが、ラウリル硫酸Naはそれを凌ぐほどの洗浄力を備えているのです。

今でこそ市販のシャンプーはラウレス硫酸Naが主流となっていますが、かつては洗浄力に優れたラウリル硫酸Naが重宝されていました。

というのも、ラウリル硫酸Naは泡立ちがいい上に強力な洗浄作用を持ち、さらに安価で製造できるというメリットがあったからです。
ただ、その裏には大きなデメリットも存在していました。

それが肌へのダメージです。
ラウリル硫酸Naは非常に強力な洗浄力を備えていましたが、その反面、強い刺激性も有していたのです。

そのため、敏感肌や乾燥肌の人間が使用した場合、かゆみや赤み、痛みといった症状が報告されていました。

また、洗浄力が強すぎるあまり、必要以上に皮脂を奪ってしまい、それが原因で肌荒れを起こす一因を作っていたのです。

しかし、それ以上に問題視されたのがラウリル硫酸Naの分子構造です。
ラウリル硫酸Naはその分子ひとつひとつが非常に小さいという特徴があります。

全て分子が小さいということは肌への浸透力が高いことを意味します。

それはつまり、有害な化学物質などが肌を経由して体内に吸収されやすくなるということです。

こうしたデメリットが問題視されたためにラウリル硫酸Naは次第に主流から外れていくことになりました。

そして、それに代わる成分として新たに着目されたのがラウレス硫酸Naだったわけです。

デメリットの大きさが問題視されたラウリル硫酸Naに次いで登場したラウレス硫酸Naは、いわば「ラウリス硫酸Naの改良版」と言えるでしょう。

ラウリル硫酸Naで特に問題視された分子構造ですが、ラウレス硫酸Naの場合はその分子ひとつひとつが大きいため、皮膚に吸収されにくくなっています。

分子構造にのみ着目すれば、ラウレス硫酸Naの方が安全と言えます。
ただし、これはあくまでも両者を比較対象とした場合に限ります。

確かにラウリル硫酸Naと比較すれば、ラウレス硫酸Naの方が洗浄力も脱脂力も劣ります。
しかし、ラウレス硫酸Naだけに限れば、それでも強い洗浄力と脱脂力を備えていることは事実なのです。

人体への影響や健康被害の可能性は？

前項ではラウレス硫酸Naの持つ洗浄力や脱脂力、それに伴う肌へのダメージについてご説明しました。

そこで問題となってくるのが人体への影響および健康被害です。

このことについて販売元のイミュ株式会社は「一過性の症状が発生する可能性はある」との見解を示しています。
同社によれば、考えられる一過性の症状として「赤み」や「かさつき」「眼刺激」などを挙げています。

ただし、これらの症状はどれも一時的なものであり、重篤化するケースはないとのこと。

また、これらの見解に加えて、パッチテストの結果も併せて報告しています。
それによれば、重篤な皮膚障害の発生は確認されていないようです。

しかし、これは試験段階での話。
万が一、本製品の使用により、皮膚トラブルに見舞われた場合は直ちに皮膚科、または眼科を受診するようにしてください。

回収対象のハトムギ化粧水はロットナンバーで確認できる

回収の対象となったハトムギ化粧水は一体どこで識別できるのでしょうか？

販売元のイミュ株式会社によれば、回収対象か否かは製品に印字された「ロット番号」で識別できるようです。

ロットナンバーが印字されている箇所は次の通りです。

この図のようにロットナンバーはボトルの底に印字されています。
本製品をお持ちの方はご使用の前に必ずボトル底にあるロットナンバーを確認してください。

今回、ラウレス硫酸Naが混入された製品のロットナンバーは以下の通りです。

【M15S】

【M16S】

【M17S】

【M18S】

【M19S】

【M21S】

【M22S】

【M24S】

【M25S】

ロットナンバーが”M”から始まる場合は特に注意が必要です。