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【化血研問題】4種混合ワクチンの安全性は大丈夫?厚労省発表の根拠は?

   

こんにちは。NALです!

今回は世間に大きな衝撃を与えた『化血研不正問題』を取り上げます。

化血研2

化血研の正式名称は『化学及血清療法研究所』。

熊本県に籍を置く同社が設立されたのは終戦直後である1945年12月のこと。

2015年12月現在で設立70周年という節目を迎える中、今回の不祥事を受けて代表である宮本誠二氏を初めとする役員全員が12月2日付けで辞任、辞職する事態となりました。

宮本誠二

今では国内トップの血清製造メーカーにまで成長した化血研でしたが、それは安全性よりも効率化やコストを優先させたことによるものでした。

今回の問題を受けて同年9月に設置された第三者委員会による調査報告が2015年12月2日に行われました。

報告書によれば、化血研の不正は遅くとも1974年頃から既に始まったとされています。

この頃を境に同社は一部の製剤の製造過程で加温工程を変更していたことが発覚。
しかし、この製造方法は国が認めていないものだったのです。

化血研の不祥事が明るみになった当初、不正が指摘されたのは1990年頃に発覚した製造記録の隠蔽及び改ざんでした。

この時明らかになったのは同社が製造する血清製剤の一部に国が認可していない添加剤『ヘパリン』が使用されていたこと。
これを受けて厚生労働省が化血研に立ち入り検査を実施し、他のワクチンに関しても安全性が確認できるまで出荷自粛を要請しました。

問題発覚当初、化血研による不正は1990年頃から行われていたものとばかり思われていました。
しかし、今回の調査報告を受けて同社の不正は1974年からおよそ40年以上に渡り行われていたことが発覚したのです。

さらに1990年以降の不正には役員も関与していたことも判明。
つまり、今回の問題は一社員による個人的犯行ではなく、企業ぐるみで行われた組織的犯行だったということです。

これは国内トップメーカーの矜持に背く許し難い犯行ではないでしょうか?

現在でも一部のワクチンなどはその安全性が確認できず、出荷停止が解除されていないのが現状です。

果たしていつ出荷停止は解除されるのでしょうか?
そして、既に出荷停止が解除されたワクチンも安全と言えるのでしょうか?

今回は生命の安全を脅かした化血研による不正問題について調べてみました!

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化血研の不正発覚から現在に至るまでの経緯

まずは今回の問題を簡単に振り返ってみましょう。

国が認めていない製造過程を踏んだとした同社の問題が大きく取り沙汰されたのは2015年10月のこと。

冒頭でもご紹介した通り、一部の血清製剤に関して、国の承認が得られていない添加剤『ヘパリン』を使用したことが原因で他のワクチンにも出荷自粛が要請されました。

化血研3

しかし、同社の不正は2015年5月の時点で既に発覚していたのです。

5月28日、29日に医薬品医療機器総合機構によって同社への立ち入り調査が行われていました。
この立ち入り調査によって同社の血清製剤が国の承認書とは異なる方法で製造されていたことが判明したのです。

この結果を受けて6月5日に厚労省が同社製の血清製剤のうち、12製品26品目の出荷差止めを決定。
また、血清製剤と同様にワクチンに関しても不正がなかったかを調査。

同年9月には先の不正発覚を受けてワクチンの安全性にも疑問が残るとしてワクチンの出荷自粛を要請。
この時、出荷自粛に指定されたの主なワクチンが『4種混合ワクチン』でした。

4種混合ワクチンとは、その名の通り、4種類の病気に対応できるワクチンです。

(1)百日咳

(2)ジフテリア

(3)破傷風

(4)ポリオ

このうち、特に問題となるのは(1)の百日咳です。
4種混合ワクチンを受けるのは生後3ヶ月から7歳未満の子供。

つまり、4種混合ワクチンは低年齢の児童を対象にしているのです。

低年齢の児童は大人のように免疫が強いわけではありません。
そのため、免疫の弱い者が百日咳に感染した場合、無呼吸発作で死に至ることもあるのです。

免疫のない赤ちゃん、特に1回も4種混合ワクチンを接種したことがない乳幼児は注意が必要なのです。

インフルエンザなどを初めとする各種ワクチン接種が本格的に始まる時期が10月ころ。
5月の段階で既に同社の不正が発覚していたにも関わらず、10月になって世間が挙って大騒ぎし始めたのはこのためです。

9月から出荷自粛を要請されていた4種混合ワクチンですが、厚労省は11月26日に自粛要請を解除しています。
これを受けて化血研は翌27日以降、順次出荷を再開する旨を各所に通達しました。

自粛期間中はワクチン不足が懸念されていましたが、出荷再開を受けてワクチンの不足問題は多方解決したものとみなされています。

厚労省が自粛要請解除!4種混合ワクチンの安全性は大丈夫なのか?

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2015年9月に出荷自粛が要請されていた化血研の4種混合ワクチンですが、前項でも述べた通り、同年11月26日には自粛要請が解除されています。

厚労省の調査によれば、4種混合ワクチンにも無断で添加物を加えられていたことが分かっています。
しかし、調査の結果、同ワクチンの品質や安全性にはそれほど大きな問題はないとして自粛解除に踏み切ったようです。

このことに関して2015年11月27日に配信された『毎日新聞』では次のように報じています。

今回、厚労省が自粛要請を解除したということは同ワクチンの安全性が問題なしと判断されたからです。

しかし、「本当にこれだけでワクチンの安全性が大丈夫と言えるのか?」という声がネットでは多く上がっています。

その疑問は当然だと言えます。
冒頭でもお伝えしたように同社による不正は1974年から実に40年以上にも渡って組織的に行われていたからです。

それは人命を軽視し、利益・コストを優先させた企業の体質によるものです。
また、同社は利益を最優先するあまり、虚偽の報告書など作成するなどしていたことから、隠蔽が常態化していたことも指摘されています。

これに加え、厚労省が自粛要請を解除した判断基準にも疑問が出ています。

出荷が再開されたワクチンや血清製剤ですが、これらは品質や安全性を調べる国家検定の水準を満たしていることは事実です。
そのため、厚労省は自粛要請を解除したというわけです。

しかし、厚労省が自粛要請を解除した理由はこれだけではありません。

それは供給不足の懸念です。

9月に出荷の自粛が要請された4種混合ワクチンですが、化血研が製造する同ワクチンは国内で64%のシェアを誇っています。
そのため、国内で使用されている4種混合ワクチンの半分以上が化血研製ということになります。

つまり、化血研製の同ワクチンの出荷が遅れれば遅れるほど、接種を受けられない人間が増えるということです。

実際のところ、9月に出荷自粛を受けてから翌10月には慢性的なワクチン不足になる危険性を各報道機関が訴えています。

化血研4

また、これに呼応するように全国の医師、とりわけ小児科医がこの問題に警鐘を鳴らしています。

このことに関して2015年11月26日に配信された『産経ニュース』では次のように報じています。

つまり、今回の自粛要請解除の判断はワクチンの供給不足の煽りを懸念して下されたということになります。

先ほど化血研の製造したワクチンは国家検定を通っていると述べました。
これを理由に厚労省はゴーサインを出したわけですが、その安全性の根拠は具体的に明示されていません。

確かにワクチンの供給不足により、本来守られたはずの命が失われる事態はなんとしても避けるべきです。

しかし、それと同等に本来の方法とは異なる製造工程で作られたワクチンが具体的にどう安全なのかという根拠をしっかりと明示すべきではないでしょうか?

このことに関して2015年12月3日に配信された『読売新聞』は次のように報じています。

化血研が声高に「安全性が認められました」「当社のワクチンは大丈夫です」と叫んでも、彼らの不正が暴かれた現在、その声を信じる者はどれだけいるのでしょうか?

利益と引換に彼らが失ったものは計り知れないほど大きい。

化血研が血清製剤に添加したヘパリンとは?

今回の不祥事で社会的信用を大きく失墜させた化血研ですが、その中で『ヘパリン』という言葉が報道されていました。

同社は国が認めていないにも関わらず、抗凝固剤であるヘパリンを血清製剤に添加していました。
“抗凝固剤”という表現から、血液を固まりにくくする薬品であることは分かります。

一般的にこのヘパリンが用いられるケースは、脳梗塞や心筋梗塞などです。
いずれも血が固まることで生じる”血栓”によって引き起こされる病気です。

ヘパリンはこうした血の流れを止めてしまう病気に対して効力を発揮するのです。

しかし、血流をよくするヘパリンですが、それは決していいことだけではありません。

実はヘパリンには恐るべき副作用が隠されていたからです。

ヘパリンを使用した場合、最も注意しなくてはならないのが『ヘパリン起因性血小板減少症』(通称、HIT)です。

このHITとは、文字通り体内の血小板が減少する病気です。
血小板は血管が損傷した時、それを修復し、止血する働きがあります。

つまり、止血作用のある血小板が減少するということは出血しやすく、傷口が治りづらいという事態になるのです。

以上のことを踏まえるとHITは”出血が止まらなくなる病気”と予想できます。
しかし、事実は全くの逆です。

HITを発症した場合、血流がよくなるどころか血栓症を引き起こしてしまうのです。
このため、血栓が生じた部位によって脳梗塞や心筋梗塞、臓器の壊死などが起こります。

確かにヘパリンは強い抗凝固作用を持ち、脳梗塞や心筋梗塞を初めとする重篤な血栓症に対して効力を発揮しますが、その反面、大きな副作用も持っているのです。

ヘパリンに対する規制が厳しいのもこの副作用があるためです。

これほど大きな危険性があるヘパリンを化血研は国に報告することなく使用していたのです。
現在のところ、この血清製剤を使用したことによる被害は報告されていないようですが、それも時間の問題かもしれません。

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